のみやま眼科|北見市常盤町の眼科|白内障、マイボーム腺機能不全、近視進行抑制治療

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当院における白内障手術の眼内レンズ選定に用いる機器の使用方法

春とはいえまだ浅く、北海道ではまだまだ寒さを感じる日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は白内障手術の眼内レンズ選定において、当院の機器の使用方法についてお話ししたいと思います。

白内障手術の際に、摘出する水晶体の代わりに殆どの患者さんが挿入する眼内レンズは、患者さんの眼の長さや角膜の状態によって選定する度数が異なってきます。
度数計算の誤差をなるべく少なくする為に、当院では複数の検査機器を使用した上で最終的な度数選定を行っております。
眼軸長(眼の長さ)測定の検査機器では、OA-2000®(TOMEY)とARGOS®(Alcon)を使用しています。
OA-2000は1回の測定で、眼軸長の他にレンズ度数決定に必要な、多くの情報を得ることができます。
自動測定となっており、検査時間も短時間で、検者間での測定結果に誤差が生じ難いのが特徴です。
一方、ARGOSは進行した白内障に対しても、優れた測定成功率で精度の高いデータが得られます。
また、得られたデータで手術計画を作成し、手術室の白内障手術ガイドシステムVERION®(Alcon)へ送信すると、目の切開位置や眼内レンズの適切な位置がガイドされ、手術精度の向上が期待できます。
特に乱視のある患者さんで、乱視矯正の眼内レンズの挿入が必要となった場合は、ARGOSとVERIONを用いることにより、従来よりも正確に手術することが可能となっております。
また、円錐角膜等の角膜疾患がある場合には、角膜の菲薄化や形状の歪みにより、レンズ度数の選定が困難となります。
そのような場合には角膜の形状を詳細に映し出すことが可能であり、前後面両方の角膜曲率半径を測定することができる前眼部OCT CASIA2 Advance®(TOMEY)を併用し、乱視の状態を詳しく確認します。
角膜疾患の他にも白内障等様々な疾患に対応するアプリケーションが搭載されており、適応判断が難しい多焦点眼内レンズや乱視矯正眼内レンズ等の、プレミアム眼内レンズの選定にも役立っております。
この機器は OA-2000と連動させてレンズ度数の計算ができ、眼軸長検査機器単体での結果よりも正確なデータを得ることができます。

現代はインターネットで検索すれば、手術や眼内レンズについても様々な情報を得ることが可能になっておりますが、眼内レンズにはそれぞれ特性と適応の条件があり、必ずしも全てのレンズがどの患者さんにも適応があるとは限りません。
当院では複数の機器を用いて検査を行い、それぞれの患者さんに適したレンズを選定できるように日々心掛けております。

検査スタッフ